提案の場で、
「なるほど、よく分かりました」
と言われたので安心していた。
ところが数日後、
「社内で検討した結果、イメージと少し違うという話になりまして…」
と言われる。
提案営業に携わる方であれば、一度は経験があるのではないでしょうか。
資料は用意した。 説明もした。 質問にも答えた。
それなのに話が戻ってしまう。
このような場面では、「説明不足だったのかもしれない」と考えがちです。
しかし実際には、別の原因が隠れていることがあります。
提案担当者は、図面やレイアウトを見ながら完成後の状態を頭の中でイメージしています。
一方で顧客は、将来の運用や現場の状況を思い浮かべながら資料を見ています。
つまり同じ資料でも、見ているポイントが違います。
例えば営業担当者が、
「このレイアウトなら問題なく運用できます」
と考えていても、
顧客は、
「実際に人が動くと窮屈になりそうだな」
と感じているかもしれません。
どちらかが間違っているわけではありません。
そもそも見ている景色が違うのです。
提案現場では、「もっと詳しく説明しよう」という発想になりがちです。
追加資料を作ること、補足資料を送ること、より丁寧に説明することは、もちろん大切なことです。
しかし顧客が知りたいのは、情報そのものではない場合があります。
例えば、
・実際にどのくらい広く感じるのか
・作業しやすそうか
・圧迫感はないか
・来場者からどう見えるのか
こうした感覚的な部分です。
図面や数値は理解できても、完成後の体験までは想像しにくい。
その結果、
「なんとなく不安」
が残ります。
そしてその不安が、
「別案も見たい」
という言葉になって現れます。
提案が進まないとき、競合との比較や予算の問題が原因だと思われることがあります。
もちろんそうしたケースもあります。
しかし実際には、
「まだ完成後のイメージが固まっていない」
という状態も少なくありません。
特に設備導入や店舗レイアウトのように、完成するまで実物が見えない提案ではその傾向があります。
決められないのではなく、決めるための材料が足りないのです。
こうした状況の中で、提案の進め方を見直す企業も増えています。
以前は「どう伝えるか」に重点が置かれていましたが、最近では「どうすれば同じイメージを共有できるか」を意識する場面も増えているようです。
営業担当者だけが完成後の姿をイメージできるのではなく、顧客側も同じように完成イメージを描ける状態をつくること。
その重要性が、あらためて注目されています。

その方法の一つとして注目されているのが3D活用です。
3Dの価値は、見栄えの良い提案資料を作ることだけではありません。
営業担当者の頭の中にある完成イメージを、顧客と共有しやすくすることにあります。
実際の空間に近い形で確認できることで、
「こういうことだったのか」
という理解につながりやすくなります。
近年は提案力向上というよりも、認識共有の手段として3Dを活用する企業が増えています。
提案現場で起きる課題は、説明不足だけとは限りません。
図面も資料も十分に用意したにもかかわらず話が前に進まない場合、その背景には「見えている景色の違い」があるかもしれません。
これからの提案活動で求められるのは、情報を伝えることだけではなく、完成イメージを共有することです。
提案側だけが理解している状態から、顧客と同じイメージを持ちながら検討できる状態へ。
その変化が、これからの提案業務においてますます重要になっていくのではないでしょうか。
・3Dシミュレーターを提案で活用する方法|家具配置・レイアウト比較の進め方
・3Dシミュレーターとは?〜できること・活用例・導入メリットを解説〜
・顧客はなぜ購入を迷うのか?~提案力向上と商談効率化を実現する「導入後の可視化」~
3Dシミュレーター/ARサービスは、インテリア業界向け IT サービスを提供するサービス・プロバイダーとして2007年に創業し、2020年にオープンリソース株式会社へ事業譲渡しました。
直感的に操作できる3D シミュレーターやインテリアの試着を可能にする AR アプリの開発などを行ってきましたが、オープンリソース株式会社へ事業譲渡後、インテリア業界のみならず、研究施設の機器やVMDなど他業界の利用へ発展しております。
コーポレートサイトはこちら